球を当てるのは、バットの芯から球1個分先の部分(先端より10cm~12cm)が目安です。
(写真4)
この周辺が一番打球の勢いを殺せます。この時左手(右手)でボールを捕球するようなイメージがいいでしょう。
もうひとつ気をつけてほしいことは、横から見たときの頭の位置は、視野の中にいつでもバットと球をとらえているということです。
これは、バントに限らず通常のバッティングも同じことが言えます。
バッターが確実にバントを決めたいと打席に入っているのと同様、ピッチャーはランナーを送らせないよう簡単にバントできないように工夫してきます。
例えばインコース胸元の速い球でゆさぶるとか、アウトコースの落ちる球でバットをかすらせるなどまともにバントさせない失敗させる球種、コースへ投げ込んできます。
ボール軌道をしっかり見極め、バットと球を自分の視界の中にミートする最後までしっかりととらえられれば、バントは簡単です。
そういった意味でストレートのほうが球を殺しやすいといえます。
シュート、スライダーのような変化球は左右投手で転がり方が違うため、まずは確実に球を殺して、思い通りの所に落とす練習をしっかりと続けましょう。
まず最初に構える時は、バットは地面と水平にストライクゾーンの真ん中高めに構えます。そこより球が高いコースにくればボールですので、バントしないですみます。(写真6、7)
ボールの高低、コースに応じてヒザと腰で姿勢を調整します。腕とバット、そして頭の三角形はどのコースでも一定の形ですよね。
横から構えを見てみると、自分の視野にバットのグリップ、ミートポイントが入っているのがわかります。当たり前の話ですが、セーフティバントも含めてミートの瞬間まで視野に捕らえていないと当たりません。
足のスタンスは以下の3種類がありますが、いずれでも一番打球を殺しやすく落とし所のコントロールがしやすいスタンスを自分なりに見つけて下さい。
バッターボックスの中では、どのスタンスにおいても足は出来る限りピツチャー寄りの前で構えます。なぜなら、投手寄りに立ったほうがファウルになりにくい からです。ボールを恐れて逃げ腰になっては、なかなか成功しません。ピッチャーから見て、顔とバットがワンセットになったつもりで投手に向かいましょう。
また、バットを下から上にあげると失敗しやすいので、バットの最初の構えである真ん中高めから下へ移動しましょう。ミートの瞬間はどのスタンスでも同じ形 になるはずですが、セーフティバントの場合自分も生きるために走る体勢で、あるいは走るための一歩を出しながらバントすることがあります。
バスターバントの場合は逆で、最初にバントの構えをしながら、ピッチャーがリリースする直前ヒッティングに切り替えるわけです。これは次回で解説しましょう。