まずは、分解写真をみてください。
これから、それぞれのポイントで解説をしていきますが、これらが連動してこそスピードがある力強い球が投げられ るわけです。プロのピッチャーでさえ、投げたあと本当にしっくりきた球は10球中せいぜい4~5球くらいではないでしょうか。もちろん「抜け球」だからと いって必ず打たれるわけでもありません。無理なく無駄なくしかもあるポイントだけに力を最大限に発揮するフォームをマスターすること、毎日の地道な反復練 習しか近道はありません。
野球に限らず、すべてのスポーツは下半身の動きからスタートするといっても過言ではありません。しかし、従来の指導による下半身の使い方がややもすると間 違っていたり、遠回りだったり、無駄な筋肉の使い方でかえってスピード・コントロールが殺されてしまうケースもありました。メジャーリーグのピッチャーの 投球モーションを見ていても、もちろん選手により千差万別十人十色ですが、一見立ち投げ、いわゆる上半身だけの投球にも見えますが、理にかなった下半身起 動をしています。
左足ヒザをまっすぐ上げる→軸足が固定したらスッと左足をヒザからまっすぐに上げます。そのときの左足首は曲げていてもまっすぐ垂れていてもかまいません。
私の場合は左足のヒザをスッとヘソに近づける感じで、左足首には力をいれていませんので垂れています。 強い球を投げるために敢えてお尻(尻の穴)をホームベースに向けるくらいに最初から左足ヒザを右に寄せるというひざの上げ方がありますが、これは下記の理由により無駄無理が多いと思います。
a. 左のステップが遠回りになり、ランナーがいる場合クイックは無理
b. 余分な力が下半身にかかるためコントロールがつかない
c. 下半身の腰の筋力に負担がかかり、疲労しやすく、子供では無理
このように反動をたくさん使えばスピードボールが投げられるという考えは捨ててください。
1本足で立つ練習
こんなことを練習するのははじめてではないでしょうか、写真のようにまずまっすぐに立って、スッと左足ヒザ(サウスポーは右足)を上げそのまま静止してみてください。そのポーズでずっと立ち続けてみてください。自分の背骨の上に自分の頭がのっている感覚を確認できたらOKです。
軸足を鍛えるため、私は高校3年間学校の階段の昇降を右足一本で、つまりケンケンで移動していました。軸足がぶれることなく、腰のキレが落ちなかったのもこの3年間の鍛錬の賜物であると今でも誇りに思っています。