☆スイング中の前脚の使い方は、ひざの曲がり加減がポイントです。
○写真(1) = 程よいひざ加減であり、ゆとりのある状態です。
× 写真(2) = 曲げすぎると体が前に出てしまい、腰の回転を生かすことができません。いわゆる「泳いだ打ち方」になります。
×写真(3) = ひざを伸ばしすぎると、体全体が後ろに残ってしまいます。
腰の回転時期が早まり、バットの並進運動がなくなって早く回る小さなスイングになります。
解説:バッティングでは、変化球への対応もしなければならず、左右や上下に変化するボールに対して非常に短い時間で合わせなければなりません。これは、腕だけの処理でやろうとしても間に合わなくなります。変化球に対し全身で対応するためにもひざのゆとりが必要です。
構え → ステップ → スイング → インパクト → フォロー
以上の5動作に分けられます。
それぞれの動作には、確実にボールをとらえるための重要な要点が隠されています。
この連続写真は、各動作ごとの要点を正確に行える中日ドラゴンズOBの川又さんの水平打法(レベルスイング)です。この野球教室では、この水平打法を基本において動作を解剖し、各動作の要点を解説しましょう!
※水平打法=球道に対して水平にバットを振ります。決して、地面に対し水平に振る打法ではありません
ステップなしでバットを振るよりも、軽いステップを踏んだ方がバットの速度が速くなるなるのは、なぜでしょう?
解説1: 脚力も使うからというだけではありません。脚力は、体を移動させる力であって、バットに直接力を伝えていません。しかし、ステップをすることによりバットの運動を開始する役割となり、バッターの体重とバットの重量を利用し全てではありませんが、バットスピードに生かされます。
解説2: 次に前脚が突っ張った状態を考えてみましょう。この状態では、体全体の動きがなくなって腕から先が中心の動きとなり、バットスピードはおとろえてしまします。
解説3: 前脚のひざは、インパクト時に伸ばします。腰を勢いよく回転させるために、それまでゆとりを持たせていた前脚のひざを伸ばし、後ろの脚を回転させます。ひざが曲がったままでは腰の回転が弱まってしまいます。
☆前脚は、ゆとりを持たせてステップ
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☆ステップによりバット運動の開始 ⇒ 「爆発的なバットスピードを実現」
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☆インパクト時には伸ばしたひざで回転力をアップ
前脚のつま先を上げてしまうと、スイングによる体のねじれに抵抗できず、体全体が回ってしまいます。これではただバットを持って回っただけで、バットのス ピードも上がらなければ、確実なミートが難しくなります。ステップの前脚はつま先から着いて、フィニッシュまでしっかりとつま先がずれないように踏みしめ ておく意識でスイングします。(
写真(4)参照)
アドバイス: インパクトでは、グリップを強く握ります。グリップを握る筋肉の中には、ひじを伸ばすことに関係する筋肉が含まれているため、グリップを強く握る時は、ボールがバットにぶつかる時の衝撃に負けないようその直前に強く握るのですから、この時ひじが曲がって握りにくい状態になっていると充分なグリップ力が発揮できなくなります。
写真(6) = 引き手のひじが曲がった状態になると、脇が開いてバットも強く握れません。また、球の勢いにバットが負けて、打球に勢いがつきません。但し、投球が内角にきた時などは、ひじをやや曲げてバットを体に引き寄せてミートする必要があります。なるべく曲げないように最小限度に押さえるべきでしょう。