第1回WBC(ワールドベースボールクラシック)で見事世界一に輝いた日本代表チームですが、あらためて野球の奥深さ、おもしろさ、素晴らしさをまざまざと私たちにみせつけてくれましたね。メジャーリーグ第一線で活躍する選手を集めたアメリカや中南米チームと互角以上に戦い、アマチュアNO.1の実力キューバチームを破ったその勝因は何だったと思いますか?
実はもともと野球は、個人技のつながった団体競技なのです。たとえホームランバッターを9人ならべても、豪腕ピッチャーがエースだったとしてもそのチームが勝つとは限らないのです。チーム選手全員のチームワークがあってこそ、「つなぎ」があってこそ、バックアップがあってこそ、勝利に結びつく可能性が高いというのが野球というチームスポーツなのです。最近よく「スモールベースボール」という表現が登場していますが、1点を確実に取る、1点差を堅実に守ることができるチームは、ほんとうに強いチームだと言えます。高校野球のように一戦一戦で勝負が決まるWBCで日本代表チームが優勝できたのは、選手全員がそれぞれのポジションでスモールベースボールを実践したからではないでしょうか。
さて私が担当するWeb野球教室では、攻撃においてもっとも有効に「つなぎ」の役割を果たすバントについて講義をしていきます。確実に打球を殺し走者を進塁させるこのバントの成功・失敗が勝敗の重要なカギを握ることが多いからです。そして、練習次第で確実にうまくなっていくのもバントなのです。しかし、バントについては本屋さんにある少年野球の教科書やコーチング読本でもバッティング編の中にほんの数ページに掲載されているのが現状です。今回この機会で私なりに確実にバントを決めるやり方、基本を解説してまいります。なお、私は左打者ですので、右打者のバッターボックスに入っている写真は福田功さんに協力していただきました。
平成18年7月22日碧南球場で愛知アドバンス戦。
右側は高木守道さんはじめヒマラヤドリームチームメンバー。
ヒマラヤ野球教室にて、左側は木俣達彦さん。