試合でいちばん多く使われるキック、それがインサイドキックです。インサイドキックは、蹴り足内側の面でボールを捉えます。ボールを受けてからより少ない時間で(早く)、スピードに乗ったボールを(強く)、コントロールよく(正確に)つなげることができるキックです。試合では、ショートパスやミドルパス、壁パスやゴール前でのシュートなど、味方とのコンビネーションを重視する状況で使われることが多いですが、長い距離のロングパスには向いていないといわれてきました。しかし、世界のトップチームのパスでは、しばしばインサイドキックでのロングパスを見かけることがあります。これも練習次第では実現可能だと思います。
まずは、横からみた連続写真をごらんください。
距離を出すために、あえてテイクバックを大きくしてフォロースルーも大きくだしていることがわかりますか?
次に正面からの連続写真をごらんください。
それでは、もうすこし細かくチェックしてみましょう。
まずは、上体の向きとバランスです。
A 両腕を左右に上げてバランスをとる
B 上体を傾ける
C 目標に対して胸を向ける
Cについては下の図をご覧ください。
正確なキックを生み出すには、(1)軸足のつま先、(2)インサイド蹴り足の開いた面、(3)上体の胸、の3つを蹴りたい方向に向けることが大切です。どれかひとつでも目標に向いていないと正確なコントロールがつけにくくなってしまいます。
インサイド面が目標に向いていなければ、当然ボールは目標からそれますね。
同じく軸足のつま先と胸が目標に向いていないと、蹴り足のスイングが目標方向に向かず、ボールもそれてしまうことになります。
また、初心者によくあるパターンとして、軸足とインサイド面のみ目標に向いていても胸が目標に向いていない、つまり半身の状態で蹴り出すために、蹴り足をスムースに振り抜けず、フォロースルーが小さくなります。フォロースルーが小さくなれば、コントロールが悪くなり、当然インパクトそのものも弱くなります。